2012-09-29

パソコンの出来事

ここ数日で、やっと秋らしく涼しくなってきたが、
それまでの残暑は、なかなか凄まじいものがあった。
そんな気候のせいか、
ある日パソコンが壊れた。

突然電源が付かなくなってしまったので、
中のデータを取り出す機会もなく、やれやれだった。
ただ、そう慌てることもなかったのは、
こんなこともあろうかと、データのバックアップを、
きちんと取ってあったからに他ない。
新しいパソコンを買って、
そこにデータを移せば、万事解決の算段だった。

 *

予め何かをしておくというのは、落ち着くことだと思う。
安心できること。
問題が生じてもすぐに解決できる。
数々の可能性をどれもすべて理解していて、
こういうときはこうすればいい、とか、
そうなったらこうだ、とか、
そうなることは分かっていた、そう全て見通し済み、という、
その余裕がなんとも素敵なスタンスだ。

ただし、その予め何かをしておくということが、
自分にやや欠損している能力の一つであるらしいことは、
昔からよく分かってはいる。
いつでも人より2つか3つ先のことを考えて、
頭の回転よく生きられたらクールだなぁ憧れるので、
そうあるように一応努力はしているのだけど、
やはりそれはしようと思って易々とできることではないらしく、
たいてい何かが抜けていたりする。

 *

ということで、
今回は何が抜けていたかというと、
周到にデータのバックアップを取ったことは確かなのだが、
その記録した肝心のディスクを、
どこへしまい込んだのやら、さっぱり思い出せなかったというところ。
家中必死で探しても見つけられず、
結局大慌ての非常事態に至るのでした。

最終的な結果を言えば、
壊れたパソコンからハードディスクを抜き出してみたところ、
幸いデータは壊れずに残っていたので、
見つけられずじまいのバックアップのデータを使うことなく、
新しいパソコンに無事にデータを移すことができ、
事なきを得た。
ただまあ、
この一連の出来事における、相変わらずな自分の不甲斐なさに、
心底情けない思いをした数日間だった。


  par  s.yoshitomo